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愛知を中心に東海圏と東京の写真をおさめます。

2023-12

セミオーバーホール

今乗っているロードバイクを購入したのが2019年。
組み立て後にパーツを取り換え、ワイヤーを張り直しなどを繰り返してきた。
そのたびに自転車整備の奥深さを知る。
今一度あらためて自転車整備の知識と技術を全部ぶつけてみたい
3年以上も経過しているし清掃と点検もかねて、ということで
大掃除リストのひとつとしてロードバイクのオーバーホールも加えた。

年末、12月30日から作業開始。
作業はまずパーツ外しから。
パーツが外れたら今度はパーツの清掃。
雰囲気自転車YouTuberがアルカリ性洗剤で「すごくおちるー」などという
犯罪行為助長動画を上げていて、また再生回数も伸びているけどダメ。
過剰洗浄、脱脂しすぎ、樹脂系部品へのダメージ、ひいてはコンポーネントの寿命を縮める。
パーツクリーナーとブラシで寒空の下ゴシゴシ。これ一択。

私のバイクは2019年のものなので、ワイヤー完全内装のディスクブレーキな現代のバイクとは異なる。
ワイヤーを使っているし、ワイヤーがむき出しだ。
このためワイヤー処理がブレーキやシフトの効きと軽さに直結する。

ワイヤー処理とは具体的に
0.アウターワイヤーのことを指す
1.ワイヤーのルーティング
2.ワイヤーの長さ
3.ワイヤー端の処理

これまでの自転車経験と実績から、ワイヤーは短いほうが効きが良いということを理解した。
しかし、最初期のころに学んだワイヤー長の決め方として、ハンドルを90度曲げたときにでも
ワイヤーが詰まらないくらい余裕を持たせるのだ、というもの。
想像してほしい。自転車走行中にハンドルが90度も曲げている状況って、それ事故ってる。
もしかしてスタンディング・スティル?だとしてもせいぜい45度まででしょう。

そんな状況を想定したワイヤー長決定理論は現実世界では使えんわ。
というわけでせいぜい45度までハンドルを切ったときでもワイヤーが詰まらない長さ
にした。過去最短だ。

ワイヤールーティングも重要。

ハンドルを左右に切ったときにワイヤー同士が触れると不要な反発力または引張力が生まれてしまい
ブレーキ・シフトの妨げとなる。
先にも述べた通りワイヤーは極力短く、かつワイヤー同士がハンドルを動かしても接しない
そんなルーティングが必要なのだ。

(アウター)ワイヤー端の処理も重要。
ワイヤーの初期伸びが語られことがある。ロードバイクを購入し1か月も乗っていると
インナーワイヤーが伸びてくるのでまたそのときに再調整が必要だ。ブレーキもシフトも、と。
そういう風にロードバイク始めたときは習ったので納得もしていたが
現実の世界では半分正解、といったところか。
1か月使用してワイヤーが伸びるのはたしかにある。でもそれだけじゃない。
アウターワイヤーの末端部分が使用にともなって潰れるっていう現象もあるのだ。

アウターワイヤーって金属ワイヤーで形作られている。
ただワイヤーをカットしただけだと金属ワイヤーがぐしゃと潰れて変形している。
これを金ヤスリ等できれいにする。


この状態なら変形要素がないので経年変化は著しく少なくて済む。

自転車屋さんはグラインダーを使っているようだが、一般人は金ヤスリで十分だろう。
私は、たまたま見かけたヤフー知恵袋で紹介されていたツボサンの鉄工ヤスリを使ってる。


それまでは百均の金ヤスリを使っていたが、比べてわかる使い心地とその結果。
価格差10倍以上といえばインパクト大だが、いうても1000円台で購入できる工具なので必携かと。

最後に、アウターワイヤーのチョイスについて。
シフトは繊細。ワイヤーの引き量と11段変速という量を比べると非常に繊細だとわかる。
したがってシフトにかかわるインナー・アウターワイヤは極力硬いほうがいい。
変速時の引きにつられてアウターが変形してしまうとそれだけでワイヤーの引き量が変化してしまい
結果として変速がバチっと決まらない。
・・・という知識を前提にして
R8000、R9000系になってリアディレイラーには特殊なシフトアウターケーブルが付属される。

従来品のシフトアウターと構造が異なっている。ワイヤー長を短くできるようにと
ケーブルを曲げやすく柔らかにするため特殊なシフト用アウターワイヤーが付属する。
しかしこれが曲者。正直このケーブルを使わないほうがシフトが決まる。
5800系の105リアディレイラーよりR9000系のDura-Aceリアディレイラーのほうが決まりが悪いなと
感じていたが、その理由が上記特殊ワイヤーによるもの。
まとめると、シフト系のアウター・インナーワイヤーは硬いほうがいい。
したがってシマノのノーマルなシフトケーブルセットが最良選択となる。
なんでこんなに硬いアウターなんだと反発して他社ワイヤに変えてみた時期もあったけど
世界の自転車を支えるシマノの判断はここでは間違ってない。


一方で、ブレーキのほうは繊細な要素はないので、ここに今回はNISSENの柔らかワイヤーを使用した。
アウターケーブルが柔らかいのでルーティング自由度が高い。これを利用し硬いシフトワイヤーの間を
通すようなルーティング設定をしている。
またNISSENのインナーワイヤーのウリであるツルツル処理を買って今回採用してみた。

『 右:SP31スペシャルステンレスインナー(31本撚り)
ケーブルの表面を削り真円に近づけることによって摩擦を軽減しており、内側に太さの違う素線を使用することにより柔軟性と内部摩耗を減らし耐久性も上げている。 』



ながながと書いてきたが、要点は4つだけ。
ルーティング、硬さ、長さ、末端処理。
その結果どうなったか。明らかにブレーキの利きが向上。前のめりの慣性力が働くくらい効く。
シフトもバチバチです。ありがとうございました。
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